映画

スパイ・ゲーム

スパイだけに、CIAのお話。
そやけど、たった1日のお話。
しかも、主役のロバート・レッドフォードは、CIAの建物の中から全く出ない。
もう一人の主役ブラッド・ピットなんて、その日は、もう、ほとんど、しゃべってないし。

そんなんで、おもろいの?
ブラピの名を借りた詐欺?

いやいや。
おもしろいんですよね、これが。

種を明かすと、映画の半分は、現在進行形の映像じゃなく、過去の回想シーンやねん。
だから、ストーリー自体は現在と過去を行ったり来たりするねんね。

こんなに回想シーンが多い映画って初めてや。
なんや知らんが、監督(脚本家?)のテクニックに、感心してもうた。
1から10まで時間の流れの順にいくんじゃなく、あえて例えるなら、6→1→7→2→8→3...というかんじ。
それが、この映画の良さのひとつなんとちゃうかな。


現在のレッドフォードは、その日で、CIAを定年退職するベテランスパイ。
現在のブラピは、作戦に失敗し、中国でつかまってしまっている。
2人は言わば、スパイの師匠と弟子の関係。
けど、ある時、考え方の相違ですれ違い、現在は、疎遠。
そのすれ違いの事情なんかを、回想シーンで見せてくれるのだよ。


スパイ映画と言えば、変装やハイテク機械やアクション満載ってイメージやけど、この映画は、そういうのより、頭脳戦。
ボケーっと観ても、それなりに話の筋は理解できるやろけど、それじゃもったいない。
集中して、セリフ一つ聞き逃すことのないように観た方が、感動も大きいはず。

ようできた映画やと思った。
ほんまに、ブラッド・ピット、いっぱいでてるねんけど、ほとんど出てない気がするねん。
不思議やわぁ。


ところで、ロバート・レッドフォードとブラッド・ピットは、実際も師弟のような関係。
ブラピのこと、「若かりし頃のレッドフォードを彷彿とさせる」なんて言う人も多いらしい。
確かに、昔のレッドフォードの映画を見たら、納得できる部分も。

けどなぁ。
この映画のレッドフォードって、もう、「どうしたん?」ていうぐらい、老けてるで。
シワだらけで、ブサイクになっちゃって。
あれを男前とは、誰も言うまい。ってぐらい。

それでもね、レッドフォードかっこよかった。
どっちやねん。
いや、映画観てくれたら、わかってもらえるはず。

あ、ブラピは、もちろん、ステキよ〜!(byミーハーしらち)


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